2015年5月6日水曜日

HDDブッ飛んだ始末記(とりあえずラスト)バックアップ考

「転ばぬ先のバックアップ」
「ブッ飛ぶ前にバックアップ」
「鬼の居ぬ間にバックアップ」

まあ最後のはどうでもいいとして、バックアップは重要です。
データというのは簡単完璧に複製できますが、
一つしかない物が失われて復元できないとなると、
永遠に取り戻せないものだからです。
だからこそバックアップと称して、複製をいくつか持つ訳です。

記録メディアが限定されていたり、高価だった昔はいざ知らず、
今現在なら、

・重要なデータは2つ以上のバックアップを作り、さらにネットストレージにアップ

といったあたりが基本でしょうか?
例えばいつも使っているHDDやSSDにある元データ。
まずは同じマシンの中のストレージにバックアップします。
さらに外付けHDDかUSBメモリにバックアップ。
さらにクラウドやNASなどにアップします。
まあ、これでほぼ完璧でしょう。

ですがここで気をつけたいことが一つ。

「あなたの作ったバックアップは、いざという時、ちゃんと読めますか?」

ということです。
これはバックアップを一つしか作っていなかった知人の悲劇なのですが……。
ある日のこと、いつも使っているマシンが起動せず、
もちろん中にある重要なデータにもアクセスできなくなりました。
(後日、私が調べたら電源が完全に死んでました)
ですが友人慌てません。
なぜなら彼は普段からUSBメモリに重要なファイルをバックアップしていたからです。
悠然と会社で使っているノートを取り出し、
そこにバックアップ用USBメモリを差し込み……はい、ここで真っ青になりました。
なんとそのUSBメモリが認識されないからです。

差した時に壊れたのか、いつ壊れたのか?
こちらも後で私が調べてみましたが、完全にアクセス不能でした。
慌てた友人は起動しなくなったマシンを我が家に持ち込み、
私がマシン内部からHDDを取り出して外付け、データを吸い出しました。

そうなんです、バックアップをいくら取っていても、いざという時、
それらが使えないとなんの意味も無いのです。

別の話を一つ。
これは杉並区在住のライター歴だけは長い自称テクニカルライター、Tさんの話です。
Tさん、一応プロということで、常にバックアップには気を使っています。
重要データはもちろんですが、システムボリュームも丸ごとバックアップ。
基本的には何があっても普段の仕事環境を復旧できるようにしていました。
いや、当人はそのつもりだったのです。
ところが、ところが。

ある日のこと、システムドライブがクラッシュし、再起不能となりました。
Tさん、慌てず騒がず、バックアップからシステムをリストアしようとします。
と、こ、ろ、がっ!
頼りにしていたボリュームバックアップが壊れていたのです!

Tさんが使っていたツールは、増分を記録していくタイプで、
最初にフルでイメージを作った後は、増えた分だけバックアップします。
要するにまあ、その最初のフルイメージが壊れていて、
それを調べたり通知する機能が、そのツールには無かったということですね。

一応Tさんの名誉のために言っておきますと、システムドライブのイメージは、
月に何度か外部ストレージにもイメージをバックアップしていました。
そのお陰でなんとか「数日前のシステム」は復旧できたのです。

・バックアップは複数箇所に、異なる方式でバックアップする
・バックアップされたデータがちゃんと使えるか、定期的にチェックする

この2つが重要ということですね。

私も場合、致命的なミスは今まで2~3回ほどしか無く、
そのうちの1回は「どうでもいいデータだけど無くなると落ち込む」程度のものでしたから、
まあ幸運だったと言えるかも知れません。
お陰様でざっと「今現在使っているHDD」の中を漁ったら、
一番古いデータファイルのタイムスタンプは「1987年」でしたwww

バックアップに関しては、さらにいろいろ言いたいこともあるのですが、
それはまた別の機会に譲りましょう。

という訳でゴールデンウィーク中、ただの一度も杉並区を出ずに終わりそうな高橋でした。



高橋敏也(なんか休んで仕事して酒飲んで終わりそうなGWの予感)